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【17.04.20】 「介護保険等改悪案」 18日、衆議院通過

地域包括ケアシステム強化の介護保険法改定―地域の公的支援を後退させるー

4月12日、自民・公明の与党は衆議院厚生労働委員会で、「地域包括ケアシステム強化のための介護保険法改定案」の採決を強行しました。
この法案は、^貭蟒蠧整幣紊凌佑陵用料を3割負担にする介護保険改悪にとどまらず、◆崔楼莇生社会の実現」の名で、高齢者、障害者、障害児などの施策に対する国・自治体の公的責任を大幅に後退させかねない仕組みづくりも盛り込んだ重大なものです。
一括して改定する法案数は約30です。地域の社会保障の将来に影響を与え、暮らしに深くかかわる法案を、数の力で押し通すことは許されません。
3割負担は、一昨年8月から2割負担に引き上げられた約45万人のうち、年金収入等340万円以上(単身者の場合)などの人(約12万人)が来年8月から対象になります。2割負担などによって負担に耐えられず特別養護老人ホームを退所したケースもうまれているのに、その実態をまともに把握せず、負担増ばかり迫る安倍政権のやり方に医療・介護の関係者、家族らが怒りを広げています。
全市町村が介護の「自立支援・重度化防止」に取り組むことの「制度化」も大きな問題をはらんでいます。“介護費用を抑制”した地方自治体にたいする国の財政支援を手厚くするというものです。いまでも介護保険から利用者を無理に「卒業」させたり、介護認定を厳格化し「門前払い」したりしている一部自治体のやり方に批判・懸念が寄せられています。(桑名市は全国に先駆けて実施しています。)この手法をモデルにするかのような法案は、必要な介護から利用者を締め出す事態を続発させかねません。
「地域共生社会」の名目で高齢者、障害者などへの施策をひとまとめにする「『我が事・丸ごと』地域づくり・体制の整備」は危ういものです。法案では、“福祉サービスを必要とする人たちが孤立しないよう、地域住民が支援する”ことを求める条文を社会福祉法に新設するなどとしています。これが公的な社会保障費の削減路線と結びつき、国や自治体が地域福祉から手を引き、地域住民の「自助・互助」に役割を押し付けることにつながるとの警告が障害者団体などから相次いでいます。
塩崎厚労相は「我が事・丸ごと」施策について「新しい福祉の哲学の転換」と位置づけ、“地域の助け合い”は「日本の原風景」に戻すものとも表明しています。高齢者、障害者などの施策を自主努力や助け合いに“丸投げ”することは、いまでも弱まっている地域の社会保障の仕組みをさらに不安定にする危険な方向です。
住民に負担を強いる制度改悪をやめさせ、国に社会保障の増進義務を定めた憲法25条に基づく政治へ転換させることこそ必要です。

「介護保険等改悪案」 堀内議員の反対討論の要旨

本法案は、31本もの法律を束ね、その対象と内容は高齢者、障害児・者など多岐にわたり、地域の福祉のあり方を大きく変えるものです。にもかかわらず地方公聴会も行わず、関係者の声もまともに聞かずに、22時間の審議で打ち切って与党と維新の多数で採決を強行しました。自民党は、その理由に、民進党議員が森友問題で総理に質問したことを挙げました。質問内容をもって質疑打ち切りがまかり通れば、与党の許容する範囲でしか質問ができないことになり、国会の自殺行為です。暴挙というほかなく、断じて認められません。
反対の第一は、介護保険利用者に新たな負担増と給付削減をもたらすことです。一昨年8月、一部の所得や預貯金のある人に利用料2割負担を強いて、施設入所時の食費、居住費補助を打ち切ったばかりです。
政府は、2割負担導入後も受給者数の伸びに変化がなく影響はないとして、対象者が負担に耐えられるかの検討もなく3割負担の導入を決めました。
しかし、各種調査でも特養ホームの退所や利用料の滞納が報告されています。介護サービスの利用を減らし、生活費をぎりぎりまで切り詰めるなど家族の生活も大きく圧迫しています。「蓄えがなくなったら、妻を施設から退所させて一緒に死のうと思う」とまで追い込まれています。
審議を通じ、厚労相自身が利用抑制を認めざるをえませんでした。2割負担は即刻廃止し、3割負担を撤回すべきです。高い保険料を払い続けても介護サービスを使えない、詐欺とも批判される状態に拍車をかけるのは絶対認められません。
自立支援、重度化防止のインセンティブ付与として、市町村に交付金を支給するとしています。これは介護度軽減、介護給付費の低減を自治体に競わせ、介護保険「卒業」強要や介護認定厳格化などに駆り立てる圧力となりかねません。
サービスを使わない自立を強要し、介護保険からの「卒業」に追い立てることがあってはなりません。必要な介護を利用できず苦しむ高齢者、家族をこれ以上増やすことは、到底許されません。
第二に、「我が事・丸ごと」地域共生社会の名のもとに、地域住民等の支え合いをまず求め、高齢、障害、子どもなどの福祉サービスの包括化への第一歩を踏み出そうとしていることは重大です。
障害児・者と高齢者への支援を同一事業所で行う共生型サービスを創設するとしています。これは、介護保険優先原則を堅持するもので、サービス打ち切り・縮小、定率負担を課すなど、高齢障害者の生活や生存を脅かしており即刻廃止すべきです。
公的財源の保障もなく、地域の支えあいや社会福祉法人による「慈善的」事業に肩代わりを求めることは断じて許されません。
いま必要なことは、国民の生存権を保障し、そのための社会保障の向上、増進への国の責務を定めた憲法25条にもとづく公的制度の拡充です。

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